都城市 三州病院

(財)日本医療機能評価機構認定施設

宮崎県都城市花繰町3街区14号 地図

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手術について

手術について

当院では消化器・乳腺・肛門疾患の手術を行っています。

特に腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術を積極的に行い、患者様の術後の早期退院・早期社会復帰に尽力しています。

手術後または手術前には、化学療法も行っています。医師・看護師・薬剤師・コメディカルスタッフ等でカンファレンスを行い、患者様一人一人に合った最適な治療法を決めていきます。

※化学療法に関しましては『化学療法について』のページをご覧ください。

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

《主な手術対象》

  • 消化器疾患(胃・胆のう・十二指腸・小腸・大腸・虫垂・直腸)
  • 乳腺疾患(乳がん・良性腫瘍)
  • 肛門疾患(痔核・痔ろう・裂肛)
  • ヘルニア手術(鼡径ヘルニアなど)

なかでも胃・大腸・胆のう・盲腸・鼠径ヘルニア等の病気は、積極的に腹腔鏡下手術を行っています。

《手術状況》

当院での2017年の手術件数は177件でした。また、当院では麻酔専門医(鹿児島大学麻酔科医、常勤麻酔医)による安全な麻酔管理のもと、手術を行っております。

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

2017年手術の内訳として、乳腺手術31件、消化器手術59件、肛門手術50件、その他の手術29件でした。

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

《腹腔鏡下手術》

腹腔鏡下手術は、小さい穴をお腹に数か所開けて、内視鏡と呼ばれる細い望遠鏡のようなスコープで覗きながら悪い個所を取り除く手術です。この腹腔鏡を用いることによって、手術後の痛みも大きく減り、入院日数も減らすことが可能です。当院の腹腔鏡下手術は、最新機器(3D内視鏡)にて映像を3D化して、正確かつ迅速に手術を行うことが可能となっています。2017年、当院の消化器手術の93%は腹腔鏡下手術にて行われています。

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術

  • 2012年までは、腹腔鏡下胆嚢摘出術のみ施行。
  • 2013年7月~ 虫垂切除、鼠径ヘルニア手術を腹腔鏡で開始。
  • 2014年1月~ 大腸・直腸、胃切除(亜全摘)を腹腔鏡で開始。
  • 2014年10月~ 3D 内視鏡(オリンパス社)を導入。

《術式別》

胃癌手術

胃癌手術

胃の手術は、胃潰瘍で穴が開いた場合や、胃がんが大きくなっていた場合に行います。胃の周囲の重要な血管を止血しながら、周囲のリンパ節を調べます。そして胃の病変箇所を取り除き、食道や十二指腸や小腸と繋げます。最近は手縫いではなく、専用の吻合器を用いて行います。当院では、回復が早い腹腔鏡下手術を積極的に行っています。2014年度は術後も順調に経過し、縫合不全などの合併症もなく術後14日前後で退院されております。

胃癌手術

大腸癌手術

大腸癌手術

大腸の手術は、大腸に穴が開いた場合や、大腸がんが大きくなっていた場合に行います。大腸周囲の重要な血管を止血しながら、周囲のリンパ節を調べます。そして大腸の病変箇所を取り除き、再び大腸を繋げます。最近は手縫いではなく、専用の縫合器・吻合器を用いて行います。当院では、回復が早い腹腔鏡下手術を積極的に行っています。2017年は術後も順調に経過し、縫合不全などの合併症もなく術後14日前後で退院されております。

大腸癌手術

胆嚢手術

胆嚢手術

胆嚢の手術は、胆石症や胆管がんなどで胆嚢を取り除く場合に行います。放っておくと胆汁に含まれる消化酵素がお腹に漏れ出したり、膵臓が炎症を起こしたりするので大変です。手順は、胆嚢動脈という血管と、胆嚢管という胆汁が流れる管をクリップして胆嚢を切除し回収します。この手術は主に腹腔鏡を用いて行っています。2017年は術後も順調に経過し、胆汁ろうなどの合併症もなく術後7日前後で退院されております。

胆嚢手術

虫垂炎手術

虫垂炎手術

盲腸は、虫垂と呼ばれる大腸の一部(右下腹部)が腫れて起こります。小さな臓器ですが、放っておくとお腹に便がもれて腹膜炎を起こします。手術では、この虫垂を切除しクリップします。当院では主に腹腔鏡を用いて行っています。2017年は術後も順調に経過し、大きな合併症もなく術後7日前後で退院されております。

虫垂炎手術

ヘルニア手術

腹腔鏡下ヘルニア手術

鼠径ヘルニアは、腸や脂肪などが足の付け根付近を圧迫し、ふくらんでしまう病気です。なかでも腸が出てきた場合は、腸の血流が止まり腐ることもあるので大変です。手術は主に全身麻酔で腹腔鏡下にて行い、メッシュとよばれる素材で腸などが圧迫している穴を、お腹の内側からふさぎます。もしくは下半身麻酔で足の付け根を外から切開し、メッシュを外から固定して穴をふさぎ縫合します。2017年は術後も順調に経過し、大きな合併症もなく術後3~7日で退院されております。

「腹腔鏡下ヘルニア手術の利点」

  • 腹腔鏡下観察で、複数のヘルニア、症状のない対側のヘルニア診断がほぼ確実です。
  • 両側ヘルニアでも同じ傷での手術が可能です。
  • 慢性疼痛(1年以上)の危険性が少ないです。
  • 手術後の痛みが極めて少ないことから退院後早期にゴルフやジョギング、畑仕事などの重労働作業が開始できます。手術後3日目にはゴルフコースに出かけることも可能です。手術後3日目には重い荷物を持つことも可能です。
  • 入院期間の短縮や早期の社会復帰が望めます。創が小さく美容的です。

腹腔鏡下ヘルニア手術

《3D腹腔鏡下手術について》

2014年9月より、腹腔鏡の器械が新しくなり、当院でも3D腹腔鏡を使った腹腔鏡下手術が可能になりました。3D腹腔鏡は、映画やテレビで見る機会が多くなった映像と同じで、立体的な観察が可能な外科手術用の3D腹腔鏡システムと3Dビデオスコープです。これを使う事で、従来の平面的な映像で困難であった対象臓器の奥行き感の把握ができ、より迅速で正確な外科手術ができます。

手術対象としては、胆嚢、胃、大腸、虫垂、ヘルニアの手術を行っております。腹腔鏡下手術は、開腹手術に比べ、傷も小さく術後の回復が早い事などの利点があり、早期退院や早期社会復帰が可能になります。

《乳腺疾患》

触診やマンモグラフィーやエコーで乳がんが疑われた場合、針を刺して細胞の検査を行います。乳癌と診断された場合、適応に応じて乳房の部分切除や全摘出を行います。患者様の思いを尊重しながら治療方針を一緒に考えていきます。手術は全身麻酔で、術中に脇の下のリンパ節(センチネルリンパ節)の検査を行い、転移がない場合は脇の下のリンパ節を温存することができます。2017年は術後も順調に経過し、大きな合併症もなく術後7日前後で退院されております。

◎当院では術中迅速診断を行っております。

※乳癌に関しましては『乳腺科外来』のページをご覧ください。

乳腺疾患

《肛門疾患》

肛門の病気は、いわゆる痔と言われている内痔核(肛門奥)や外痔核(肛門部)、また肛門周りに膿が貯まる痔ろう、肛門周囲膿瘍があります。内痔核・外痔核の術式は、切除・ジオン・輪ゴム結紮などがあります。切除は麻酔をかけ、病変部を切除し縫合します。ジオンは腫れたところに注射をして、意図的に炎症を起こし、固くして小さくします。輪ゴムは痔核を輪ゴムで絞めて、自然ととれるのを待ちます。痔ろうは切除をし、中の膿を取り除く処置を行います。痛そうですが、下半身を麻痺させる麻酔を行うので、手術時は全く痛くありません。2017年は術後も順調に経過し、大きな合併症もなく術後3~7日で退院されております。

※肛門疾患に関しましては『内痔核でお悩みの方へ』のページをご覧ください。

肛門疾患

《当院での検査について》

当院では鹿児島大学や宮崎大学の非常勤医師と協力して症状に応じた検査を行っております。内視鏡検査(胃内視鏡は1177件、大腸内視鏡は828件)、乳癌検診は年間1000件以上、年間のマンモグラフィーは1603件、乳腺エコーは2140件でした。

《病院連携について》

当院では鹿児島大学や宮崎大学と連携することで、病気の的確な診断を行い、より安全で、確実な手術に取り組んでいます。しかし手術を受けるというのは、大変な不安を伴うものです。私達スタッフは、手術に関する情報や選択肢を十分に提供したうえで、術前・術後、退院後の生活まで不安の軽減に努めています。また、専門性の高い病気(食道癌、膵臓癌、肝臓癌)は、大学病院と連携して治療方針を決定し、治療をおこなっています。